すかがなくなった日


< すかがなくなった日 >

冬の初めの寒い日
すかが車庫からなくなった

3年前の春の初めの寒い日
すかが車庫にやってきたとき
あたしはちょっと沈没していた

生まれて初めての新車
何年ぶりかの2輪復活記念車には

ふさわしいかもしれない
何度も店に通って決めたギアなしスクーター
もうそんなに飛ばすこともなく、ゆっくりのんびり乗りたかった
こいつが動かなくなるまで乗ろうと決めていた
秋になるまでなくなるなんて考えてなかった
まだまだ走るところがいっぱいあったしこいつで会いたい人もいる
でも、もうどうしようもない

たくさんの距離は乗らなかったがよく走った
雨の日も風の日も雪の中も凍った道路もみんな走った
すかに乗るときはなぜか一人が多かった

大型自二の教習所嫌になったときもすかに乗った
やなことあるとナイトランした
へこんだときの復活ランはなぜかいつもすかだった

恋われてもらわれていくすかは大事にしてもらえるだろう
車の修理にあけくれるあたしといるより走ってもらえるだろう

後悔でいっぱいだ
れぽ少なかったけど、ほとんど毎日乗ってたすか
今まで置いてあった場所がぽっかり空いた車庫は
妙に広く感じる

また大事なものひとつ自分のせいで手放した
また買えばいい、そうね・・
だけどさ、こいつはあまりにも思い入れが多すぎた

すかつながりでお知り合いになれたみなさん
ありがとうございました
すかはなくなっちゃいましたが
よかったら変わらずかわいがってください

ふるのーまるじじばいくすか
すでにあたらしい里親のもとで元気に走っているそうだ